鉄鉱石の国際価格の影響を受け、最近、スクラップ鋼の価格が高騰し、銑鉄価格も上昇し始めました。また、環境保護の影響で高品質の浸炭剤が品薄になっているため、来月には鋳鉄価格が上昇する可能性があります。詳細は以下のとおりです。
1 銑鉄とコークス
山東省、山西省、江蘇省、河北省、河南省などの地域では、鉄鋼の出荷量は少ないものの、生産しているメーカーが非常に少ないため、在庫はそれほど多くありません。鉄鋼市場、コークス、鉱石価格の高騰が鉄鋼価格の上昇に影響を与えており、先週は銑鉄が1~3%、コークスが2%上昇し、在庫はともに減少しました。夏の電力ピークを迎え、コークスの需要と価格は引き続き上昇するでしょう。しかし、気温上昇と閑散期の影響で、鉄鋼および鋳物工場の銑鉄需要は好調とは言えず、短期的には価格の上昇はそれほど大きくないと予想されます。
2 スクラップと浸炭剤
環境問題への配慮から鋳物工場のキューポラが撤去され、多くの企業が電気炉溶解プロセスに切り替え、低コストでリサイクル可能なスクラップ鋼と浸炭剤を用いてダクタイル鋳鉄やねずみ鋳鉄を生産するようになりました。微細黒鉛浸炭剤が鍵となるのですが、上半期は環境保護への取り組みにより多くの工場が操業停止に追い込まれ、浸炭剤が品切れとなりました。さらに、スクラップ価格の高騰により工場のコストが増加し、鋳鉄管・継手の価格も上昇する可能性があります。
投稿日時: 2017年3月7日